石灰で煮たので2日原料を寝かせることに。
すると引っ張ってちぎれるくらい柔らかくなりました。
その原料を脱水をしてタンタン(打解機)に!
15分くらいで原料をひっくり返します。
約1時間くらいタンタンして、そのあとビーターに原料と水を入れ
繊維をほぐします。
ほぐすとこのようになります。
この原料にネリ(トロロアオイ)と水を入れて紙漉きです!
良い感じになりそうです。しっかり緑も残っています。
今回はちょっと厚めの紙なので二枚漉いた紙を合わせて一枚にします。
(建具で使用)
それとあと一種類、三枚漉いた紙を合わせて一枚に。(名刺に使用)
一回でとても厚い紙を漉くのは不可能ではないですが・・・。
大切な道具にすごく負担がかかり、こわれやすくなるので、
このような方法をとっております。
同じ高知の紙漉き道具でも、いの町で漉かれている極薄の紙
(典具帖紙てんぐじょうし)を漉く為に作られた道具はびっくりするほど
軽いです。
これは紙を漉く時に激しく桁を揺すって紙を漉くため、
出来る限り軽くしてあります。
いの町の隣、土佐市で漉かれている紙は比較的厚めの紙が多いので、
どっしりとした桁が多かったのを記憶してます。
同じ漉く道具でもいろいろ違うので産地別に見るといろんな発見が
あります。
特に高知の道具の職人さんは、いろいろとこだわりがあります。
もうお亡くなりになった道具の職人、有光さんとはじめてお会いした時、
昔、唐津で使われていた古い桁を持って行き、修理できませんか?
と相談しました。
それを見ながら『
りぐっちゅうね~』と言われ
???
その時は何の事だかさっぱり分かりませんでした。
高知の方言で
りぐるは使いやすく加工してある、チューンナップしていると言う意味です。
実は有光さんが手に取っていたその古い桁は昔々、
有光さんのおじいさんが作られた桁でした。
すごい偶然で有光さんもびっくりしながら喜ばれ、快く修理を引き受けて頂きました。
今、その桁はとても大事な思考室の道具です。
ほんとに高知の道具は、りぐっちゅ~!と最近しみじみと思います。
次回は乾燥です。
そう言えばツイッターはじめました。@shikoushitsu
分からない事だらけですが(笑)、よろしくお願いします。